自動販売機に感銘を受けた

普段何気なく外を歩いていると高確率で自動販売機を見かける。

家を出てすぐに自販機があるし、10mくらい歩くとまたすぐに自販機。また歩いて自販機。

別のこれは普段見慣れた光景であり当たり前のように背景に溶け込んでいるため疑問に思うことではないのだが、いざ自販機について考えると不思議に思う。

 以前しらないテレビ番組で外国人観光客にとって日本の自販機は素晴らしいと高評価であると放映してた。なぜか知らないが安全性やデザイン性が外国人のツボに入るらしい。スマホのカメラロールが自販機でいっぱいになってた。

どうやら外国では日本みたいに治安が良くない地域が多いらしく、うかつには設置できないらしい。現金を抱えた鉄の塊としか思われないため、強盗とかの絶好の的になる。

 

近所にしゃべる自販機がある。

ジュースを買おうとしたら「お疲れ様ですお飲み物はいかかですか」と言ってくる。

お仕事お疲れ様ですとか、お体にお気を付けくださいなどボキャブラリーが富んだ奴なのである。めっちゃいい人じゃねそれ??

疲れた人を癒してくれるような女性の声と飲み物。結構得した気分になる。

調べてみるとあの自販機はただものじゃないことが判明した。

地域の方言にも対応し、言葉遣いやニュアンスを微妙に変えてくる。おまけに日本語だけでなく英語をはじめとする多言語対応を実現してる。「なんや、どうしたん何が飲みたいん??」とか言ってくるのだろうか。

もはやそれは人を超えた存在であり、ただ飲み物を販売する機械の範囲では留まらなくなってる。

おまけに自販機は言語機能が搭載されているのにもかかわらず泣き言を一切言わないのだ。

嵐や豪雨でもただひたすら購入者を待つ。素晴らしい不動の精神だと思う。

「やべーよー雨つらい」「まじ外寒い」とか言ってたらすごい面白い。

 

まずなんでこの題名で記事にしたのかというと、自販機がもし人間みたいな会話ができる奴だったらどうなるのかと思ったからだ。不屈の精神の持ち主が悪い奴なわけない。友達になりたい。

 

例えば私が自動販売機とさしで飲みに行ったとしよう。(自=自販機)

:お疲~

:悪かったね遅くなって

:いいや平気、俺もさっき来たところ。

:足元に設置してあるコンクリが重くてさ、移動が大変だったのよ。

:お前倒れたら危ないしな。仕方ないよ。最近どうよ?

:ああ最近はあったかい飲み物が多く売れるな。外は寒いのに俺は温かくなくちゃいけねえ。大変さ。

:表面は寒くて中身は温かいんだろ?いいじゃんそれでお客さんが喜んでくれて。

:ああ俺もそれがやりがいだよ。この前なんて俺の下に小銭落っことした奴がいてよ、拾ってあげられなくて悲しかったぜ。

:しゃがめない構造だからここは見守るしかないよな。どうなったん?

:結局そいつは小銭をあきらめてな。腹いせに俺のことを蹴っ飛ばしていったぜ。

:理不尽だな。そいつはいくら落っことしたん?

:500円玉さ。まったくそれでジュース何本買えたことか。。

:そういえば。彼女どうなん?気になってただろ?

:ああ、、。彼女は一昨日撤去されちまったよ。

:ごめん。変なこと聞いて。

:いいんだ。もともと彼女はお釣りをきちんと返さない奴だったらしくてな。管理者もそれに怒ったらしい。結果としてこれで良かったのかもしれない。

:まぁ世の中いろいろなやついるしな。またいい奴見つかるかもな。

:そうだといいんだけどな。だけど明日は我が身だぜ。俺もいつ故障してもおかしくない。

:後の事なんて考えるなよ。まぁとりあえず飲もうぜ。ここいい店なんだぜ。

:そうだな。いろいろ考えるのは止めにするわ。

 :「「乾杯」」

 

 

 

なんだこれ。